巻き爪で抜爪(つめをぬく)する治療について

巻き爪が重症だと抜爪することもあります抜爪は重症の巻き爪症状を治すための治療法です。

抜爪(ばっそう)とは、文字通り爪を抜く又は剥がすことです。巻き爪や陥入爪などの、爪や爪周囲で起こったトラブルに対して行う外科的治療法で、保存的治療法でも改善されない重症例で施します。

ワイヤー矯正などの保存的治療法に比べると治りが早いですが、爪の形が変わり見た目が悪くなったり、指の力が入れ辛くなったりします。

爪は骨ではなく皮膚なので、一般に思われているほど手術は厳しく辛くはありません。

手術の際は局所麻酔による鎮痛処置が前提になり、爪の状態によっては全て抜爪せずに部分的に切り取る方法もあります。部分的に切り取るフェノール法は大きな病院ではない診療所でも頻繁に行われています。

 

<抜爪手術の局所麻酔の種類>
麻酔方法 麻酔内容
伝達麻酔 末梢神経やその周辺に麻酔薬を直接注射してその神経の支配領域を麻痺させる方法
浸潤麻酔 粘膜や皮膚の下に麻酔薬を直接注射して麻酔が浸潤した部分を麻痺させる方法
表面麻酔 皮膚や粘膜などの表面を麻痺させるための麻酔法で麻酔薬を直接塗布やスプレーする方法

※注射の3時間程前に麻酔薬を含有したシールを貼り表面麻酔を行うと注射の痛みが軽減されます。

 

抜爪の方法

<単純抜爪法>

爪の全てもしくは一部の爪甲を剥離、除去します。除去する爪の下床の皮膚と甘皮と爪の間を専用器具で剥がし、浮いた爪を縦に切り甘皮の奥の爪の根っこまで完全に切除します。手術後は軟膏タイプの抗生物質を塗りガーゼを巻いて過ごします。

1~2日でシャワーに入れます。1~2週間で傷が乾けばガーゼを外せます。

抜いた爪はいずれ生えてきますが、皮膚の炎症や腫れが治まり、外部からの圧迫も無ければ、順調に指先まで伸びていくでしょう。しかし、新しく生えてきた爪が湾曲することもあるので、皮膚に陥入する前に別の措置を行う必要があります。

<爪甲形成術>

単純抜爪法による抜爪では改善が見込めない場合に行う方法で、爪を作り出す細胞のある爪母を除去してしまいます。爪母を外科的に切除する「鬼塚法」と、爪母を薬品で腐蝕させる「フェノール法」があります。

鬼塚法は、爪の端部を切除し縫合するため痛みが強く出血もあり、手術後は安静のため入院が必要になります。患者への負担が大きいので現在はほとんど行われていません。

フェノール法なら入院の必要も無く、フェノールという薬品で化学的に爪母を消滅させるので、その部分の爪はもう生えてきません。

手術後は軟膏タイプの抗生物質を塗りガーゼを巻いて過ごします。3日で入浴も可能です。2~3週間で傷が乾けばガーゼを外せます。爪が無くなった部分はやがて皮膚で覆われ術前より幅の狭い爪になります。

 

抜爪のメリット・デメリット

メリット デメリット
巻き爪の痛みから早く解放される 指の機能の低下
1回の手術と数回の通院で治療が完了する 爪の美容面が低下

爪がないと見た目がおかしいだけでなく踏ん張れないなど生活に不便を感じます。

爪母がある場合でも完全に生え変わるのに約半年~1年かかるのでその間支障がある上に再発のリスクもあるので、できるだけ抜爪はせず保存的治療法が望ましいでしょう。

 

抜爪を自分でやったらどうなる?

キレイな爪に生まれ変わる確率は低く、今と同じかそれよりも痛い結果になる可能性大です。

巻き爪が痛くて、痛みの根源である爪を取ってしまいたいと、巻き爪患者の大半は思います。ただ、実際に爪を剥がすとなると、結構大変で、巻き爪と同じかそれ以上の痛みが伴います。

実際に痛みのある患部の、皮膚に陥入した部分の爪だけを切り取っても、足爪の半分くらいまで切り取っても、爪が少し伸びたらまた皮膚に突き刺さるので、爪を全て取ってリセットしたいと思うのですが、果たしてうまくいくものでしょうか?

爪が生まれるのは「爪母」という部分で、爪の根元の奥の更に深い部分にあります。爪を二度と生やしたくないという人は、この爪母ごと取ってしまえばもう生えてこないのですが、血管と繋がっているので素人が簡単に取れるものではありません。

爪をできるだけ取って生やし直したいと思っても、天然パーマの髪の毛を坊主にして伸ばし直してもまた天然パーマであることには変わらないのと同じでまた爪は巻きます。

更に、爪を剥がしたことによってできた傷口から菌が入り別の痛みが起こる可能性もあります。

通常爪がくっついているはずの爪床が損傷してしまうと、次に生えてくる爪の形に影響が出るので爪がない間はしっかりと保護をする必要もあります。

爪を剥がすのは、その昔拷問にも使われた手法なほど痛くて辛いことです。それを我慢して行っても巻き爪は改善されるどころか更に悪化してしまうこともあるので、自分で抜爪するのはやめておきましょう。

 

自然に爪が剥がれた場合

<応急処置>
  1. 水道水で患部を十分に洗い流して消毒をする。
  2. 爪甲全体を爪床に密着させテーピングで固定する。

 

一度爪床から剥がれてしまった爪甲が元通りにくっつくことはないですが爪床を保護するために爪甲が必要です。

爪床は触らないようにして傷付けないように注意しましょう。むき出しになった爪床が少しずつ硬い爪のように変化して爪が伸びてくるまでの間は爪のような役割をしてくれます。

取れてしまった爪が一部であれば、接着剤で剥がれていない部分とくっつけてしまうのもありですが、衛生状態に注意して行わなければなりません。

爪をカバーするようにつけ爪をするのも良いと思います。ただ、長さが長いと引っかかって元の爪にダメージが出るので短く切って使います。

全ての爪が取れた場合は、整形外科か皮膚科に行き縫合してもらうのが良いでしょう。いずれにしても爪が剥がれた場合は病院に行き、消毒や抗生物質の処方をしてもらった方が治りが早く、キレイで痛みもありません。

 

 

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